バブル・リレー 2011 9 10

 私は、陸上競技では、リレーを見るのが好きです。
100メートル走と違って、リレーには「波乱」があります。
 ところで、経済にも「リレー」があります。
最近、アメリカでは、日本と同じように、
「失われた10年」になるのではないかという議論が出ています。
 そういう議論が出ているうちは、まだ余裕があります。
欧州は、金融的な火事の延焼を防ぐのに精一杯で、
そんな議論をしている余裕はありません。
下手をすれば、欧州全体が焼け落ちる可能性があります。
 話がそれましたので、元に戻します。
厳密に言えば、アメリカは、日本と違います。
そもそも、始まりは、「ITバブル」の崩壊でした。
このバブル崩壊から、どう立ち直るか。
 そこで、バブル崩壊後の不景気は、
新たなバブルで解消するために、
不動産バブルや金融バブル、
変わったところで、対テロ戦争という軍事バブルで、
ITバブル崩壊後の不景気を乗り切ったのです。
 そんな「経済の仕組み」を知っている欧州においては、
二酸化炭素の排出権取引というバブルが企画されたのですが、
さすがに、チューリップならばともかく、
「空気」までバブルの材料にしてしまうのは、
気が引けると「欧州の良心」が働いたのかもしれません。
(かつて、欧州においては、チューリップ・バブルがありました)
 さて、私は、かつて、このようなことを書きました。
軍事産業を除けば、アメリカは、いつの間にか、
工業国家から「消費国家」になってしまったと。
 そこで、アメリカは、
不動産バブルに金融バブル、軍事バブルを発生させたのでしょう。
実に理にかなった「経済政策」だと思います。
 この数年、アメリカ政府は、世論に押されて、
金融規制の強化を図りました。
(アメリカの主要産業は、金融業になっているにもかかわらず)
 また、不景気の時は規制緩和、好景気の時は規制強化を考えるべきなのに、
よりによって、不景気の時に規制強化をするのは、おかしいと思います。
 こうしたアメリカの産業構造の変化を無視して、
景気対策をしても、効果は出にくいと思います。



























































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